記事にするのがずいぶんと遅れてしまいましたが、去年の秋頃、鎌倉アルプスと別の日には高尾山に行ってきました。

◆スズメ蜂とリフトの誘惑

鎌倉では、鎌倉駅からバスで瑞泉寺へ向かい、そこから建長寺を経て北鎌倉駅へ抜ける「天園ハイキングコース」を歩きました。

晴天に恵まれ、最高に気持ちいい!、と言いたいところですが、なんとスズメ蜂に3回ほど遭遇。あの「ブーン」という低い羽音を聞くたびに、寿命が縮まる思いでした。怖くて少し歩くペースが上がったかもしれません。

そして別日の高尾山。こちらは稲荷山コースで頂上まで登りました。

帰りはどうしたかと言いますと・・・・はい、リフトを使いました。

「せっかく来たんだから下りも歩こうよ」という声が聞こえてきそうですが、正直に白状します。

だって、上りより下りの方がしんどいんですもの。

 

楽しい登山の帰り道、下り坂で「膝が笑う」経験、ありませんか?

膝がカクカクして力が入らなくなったり、ズキズキ痛んだり、後ろ歩きで降りたり。

せっかくの絶景も、苦痛がともなうともったいないですよね。

 

◆なぜ「下り」はつらいのか?

「行きはよいよい、帰りは怖い」とはよく言ったもので、下りの方がつらいのには理由があります。

一般的に、下りは上りよりもスピードが出やすく、休憩も少なくなりがちで、疲労が蓄積しやすいと言われています。

ですが、「ラボ管理人」としてもう少し体の仕組み(機能解剖)の視点でお話しすると、実は「筋肉への負担そのもの」が、上りより下りの方が大きいのです。

専門的には「エキセントリック収縮(伸張性収縮)」と言いますが、筋肉が引き伸ばされながら、体重を支えてブレーキをかける状態。

これは、筋肉にとってアクセルを踏むよりもしんどい作業なのです。十分な筋力があれば別ですが、我々現代人の足腰にはかなり過酷なものになります。

特に、膝が痛くなる人の多くは、「太ももの前側(大腿四頭筋)」だけでブレーキをかけてしまっています。

太ももで踏ん張ると、その衝撃はすべて膝のお皿周りに集中します。これでは膝が悲鳴を上げるのも無理はありません。

 

◆お尻を使えば、山はもっと楽しくなる

では、どうすればいいのでしょうか?

コツは、体重を大きく前に移動させず、後ろに残したまま降りることです。

そして、小さな「膝周りの筋肉」だけではなく、もっと大きくて頼りになる「お尻(大殿筋)」「裏もも(ハムストリングス)」に衝撃を分散させるのです。

そこで役立つのが、ピラティスの『ヒップヒンジ(股関節の折りたたみ)』の感覚です。

 

【山で使える!ヒップヒンジの感覚】

スクワットのような動きですが、ポイントは一つだけ。

「膝を前に出す」のではなく、「お尻を後ろの椅子に下ろす」つもりで動くこと。

  1. 段差を降りる時、着地する足に体重を乗せつつ、

  2. お尻を少し後ろに引く(突き出す)イメージを持ちます。

  3. すると、太ももの前ではなく、お尻と裏ももが「ギュッ」と硬くなるのを感じられるはずです。

 

これができれば、膝への負担は激減します。

「お尻でブレーキをかける」。これを覚えると、下り坂が楽になりますよ。

私も次回の高尾山では、リフトに頼らず、自分のお尻を信じて下ってみようと思います。

ラボ管理人