〜欧州5大リーグ・4,123件の負傷データが語る現実〜

92分に1人が怪我をしている

いきなり衝撃的な数字から入ります。 世界最高峰と言われる欧州5大リーグ(プレミア、ラ・リーガ、ブンデス、セリエA、リーグ1)。 見つけたレポート(Howden Men’s European Football Injury Index 2023/24)によると、1シーズンだけで記録された負傷総数は過去最多の4,123件。

これを試合時間に換算すると、なんと「92分ごとに1件」の怪我が発生している計算になります。 つまり、私たちがテレビで1試合観戦している間に、欧州のどこかで必ず1人のトッププロが怪我によりピッチを去っているのです。恐ろしい現実です。

なぜ「ハムストリングス」ばかり切れるのか?

この膨大な怪我の中で、ピラティス経験者として注目せずにはいられないデータがあります。 ラ・リーガ(スペイン)を含むプロリーグの研究によると、全傷害の約24%、つまり4回に1回の怪我は「ハムストリングス(太ももの裏)」の肉離れなどの筋損傷が占めているのです。

これは日本も例外ではありません。Jリーグの統計でも、肉離れなどの「筋・腱の損傷」は全体の35.5%と最多を占めます。 まさに世界共通の「フットボールの職業病」と言えます。

バルサの「イノベーション・ハブ」が出した答え

バルサにおいても私の知る限りで、怪我の頻度が増えたペドリ、2度目の大怪我を負ったガビ、CLで復活後のいいプレーを魅せてくれたベルナルなど幾人もの才能ある若い選手の怪我が目立ちます。FCバルセロナが主導する研究機関「Barça Innovation Hub」などが警鐘を鳴らすのは、想像と異なり「非接触(ノンコンタクト)での怪我」です。

相手に削られたわけでもないのに、全力疾走や切り返しの一瞬でブチッといく。 これは「運が悪かった」のではなく、「身体の使い方のエラー(代償運動)」が限界を超えた結果といえるそうです。

急激なストップ&ゴーのGに耐えられない「コア」

骨盤を安定させられないまま放つ「強力なキック」

彼らがピラティスやエキセントリック(伸張性)トレーニングを重視するのは、「筋肉を太くする」ことよりも「筋肉をコントロールする」能力こそが、怪我予防の唯一の策だと考えているからでしょう。

その「コントロール」をどう身につける?

過密日程による影響なども考慮すべきですが、データからもフットボールに膝関節や足関節の怪我がつきもののようです。今後、「体幹の安定」や「股関節の可動性」なども含めた、具体的なエクササイズ(ピラティスの動き)を通して深掘りできればと思います。

ラボ管理人